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「百蓮華」著者 自著を語る
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メモ
石川県で初めて献体を申じ出だのは、盲目の女性だった。 竹川りんはなぜわが身を医学に捧げる決意をしたのか。 これは明治初頭、金沢とその周辺を舞台に、激動の時代を 必死に生きた名もなき民の物語である。 庄田 望 二十数年前母の故郷に墓参したとき、母がぽつりと「私は幼いころ藤内の医者 に診てもらったことがある。それは優しい、親切な医者だった」と言いました。 「藤内」というのは加賀藩だけにあった被差別身分です。彼らの中には代々医業 をなりわいとする者がおり、貧しい村人から頼りにされていました。 母を診た藤内医の足跡を調べるうち、村医松江安見の存在をつかみ、明治十六 年、石川県で最初の篤志解剖が松江病院で行われたことを知りました。 やがて、献体した竹川りんと藤内医・長次郎を主人公に、二人の生き様とふれあ いを描く歴史小説の構想が生まれました。
最終更新時間
2018年2月27日 17:11
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